平成25年(2013年)の段階で65歳以上の高齢者を含む世帯は世帯全体の約44%を占めています。
これからも少子高齢化が進むこの日本。
高齢者はどんな不安を抱えており、不動産においてどんなことが関係してくるでしょうか?
1.高齢者の一番の不安は「健康・病気」
平成26年(2014年)度の内閣府の調査では高齢者の不安の1位が「健康・病気」、2位が「寝たきりや身体が不自由になり介護が必要な状態になること」となっています。弊社も、所有者のご家族からお問い合わせを頂くこともあります。
特に、入院が必要になってしまったり、介護が必要だったりということで自宅を売って現金を得たいという方も多いようです。
核家族化が進んだ日本では、高齢者夫婦二人暮らしという方も多く、何かあったときの不安というのは以前にも増しているのではないでしょうか。
「頼れる人がいなくなること」という項目が5位に入っており、より高齢者が安心できる社会の実現が望まれます。
2.認知症になってしまうと不動産売却が難しい?
認知症などにより意思能力がない人がおこなった契約は無効となります。では、所有者が認知症になってしまった場合、どうすればいいでしょうか。
そんなときのために「成年後見(せいねんこうけん)制度」があります。
特にこの場合は「法定後見制度」と呼ばれ、法定裁判所が「本人の代わりに財産管理や契約などの法律行為を行う人」を選ぶ制度です。
しかし、この手続きには3~6ヶ月かかることが多く、売却の完了まで時間がかかってしまうというデメリットがあります。
もう一つ、「任意後見制度」というものもあります。
これは、本人の意思能力が十分なうちに、将来の支援者を選ぶ制度です。
将来の不動産売却で不安をお持ちの方は、一度ご家族でしっかりと話し合いをしてみるのが良いかもしれませんね。